日記

なんとなく

久しぶりだな

あいもかわらず変わらぬ毎日で、それはつまらないような気もするけれど、高知県にいた時のことを考えるとどちらかと言うと楽しかったりする変わらぬ毎日だったり。

 

こないだふと、娘に言われて思い出した。

忘れているわけでは無いけど、わざわざ再々思い出すこともなかった。

 

私は、息子と娘の間に一人子供をダメにしてしまっている。

 

とは言っても、ダメになって少しするまでは案外ドライなものだった。

 

二人目妊娠は嬉しかった。

息子と歳を開けずに子が欲しかったから、すぐに出来て嬉しかった。

 

3ヶ月目に入った時だったろうか、少しの出血があった。

すぐ病院で確認してもらったけれど、特に異常はなかった。

だけどその二日後、痛みも何も無く、風呂場で大量の出血と共に子もするりと出てきた。

多分その塊がそうだろう。

大変だ。流れてしまった。

 

冷静に納得して冷静に処理して、その晩は誰にも言わず、次の日産婦人科に行った。

 

エコーで見た瞬間、お腹は空っぽだった。

 

医者に『塊は…出ましたか?』と聞かれ

『はい、家で処理しました』と淡々と答え、残った物もないか確認の後帰って、同居していた両親と、旦那と、お祖母ちゃんに伝えた。

 

残念だったなぁ。

でもさ、そんなそこまで悲しくないのなんだろうな。やっぱ人間になってなかったからかなー。

3ヶ月とか、分かんないよね。

人か物か分かんないよね。

と笑いながら言った瞬間、実兄夫婦が丁度遊びに来て、開口一番に義姉が心配そうに聞いて来た。

『三日前出血したって?どうだった?大丈夫だった!?』

義姉の温かい手が言葉と同時に私の肩に触れた時、ボロボロ涙が出てきた。

声が出ずに息が上手に出来ずに、みんなの前で嗚咽を出して泣いてしまった。

誰も何も言わなかった。

義姉だけが『ごめん、ごめん』と目を赤くして言っていた。

私は首を横に振るので精一杯だった。

旦那はずっと私の背中をさすっていた。

 

私にもそれなりの母性があったと言う安堵と、産みたかったなぁと言う悲しさが後から来た。

それから、きちんと処理してあげればよかった。

ごめんな。

私の悲しさはもうないけれど、それだけが今も心残り。

ごめんなぁ。

 

娘が思い出したように言う。

『本当は、5人家族だったかも☺️』

 

どうかそのまま忘れないでやっておくれ。

 

人として生まれることも意識を持つことも出来ずに流れてしまった私の子供。

 

男の子だったのか女の子だったのか。

 

どこに行ってしまったのだろう。