ようやっと
ようやっと?これは方言かい?
ようやく。だね。
7日から大阪のホテルで慌ただしく10日まで過ごした。
太陽の塔が目の前に見えるホテル。観光ホテルだったから快適だった。
和室の八畳だったのがホテル側が十二畳に変えてくれたのですごく快適。
やる事はたくさんあったけど、合間に観光もした。
楽しいねぇ。一つの施設になんでもあるねぇ。そんな施設があっちこっちにあるねぇ。
自転車の道も、田舎よりずっと確保されてるねぇ。
子供達が楽しい事にしか目がいかないように、楽しそうな事を全部言った。
実際私も楽しそうだと思った。
ホテルにいた時は本当に観光気分で、あっという間だった。
引っ越し業者が来る10日は、不動産屋に鍵をもらってやっと入居に至った。
急いで決めた所だから初めて見る。
ふむふむ。割と良さそうだ。
しかし初めて住宅街と言う単語を知った。
田舎の住宅街はなんだったの…。
住宅街を出るまでに何度迷ったか。
家も、実家と比べるととても狭いけど、4人なら充分か。
色々物色してきたつもりだったけど、カーテンが無い。棚が無い。ランドリーラックも無い。食器も足りない。トイレマットもバスマットも無いな。
好きな物を好きなだけ買ってやろうと思ったのだけど。
荷物をある程度ほどき、最低限の生活が出来るようにして、次の日から娘は学校、旦那は仕事、息子はいつも通りロードバイク。
四軒ならぶアパートで、端っこの我々は三軒にご挨拶と思ったけど、真ん中の二軒は誰も住んで無いとのこと。
端の四軒目の人もとても良さそうな人で安心した。
挨拶したのは子供が三人いるお母さんだった。
娘と、クラスは違うけれど同じ中学の男の子の一年生が居た。
娘はとても楽しそうなので安心した。
張り切って、クラス委員になったらしいけど、張り切りすぎて心配した。
初日に移動教室の時派手にコケてしまって、保健室に。
安心したのか保健室で吐いてしまったそう。
聞いた時はヒヤリとしたものだけれど、一番青ざめていたのが校長と担任と保健医だったのが逆に安心した。
とてもよく気にしてくれる。
県外からの転校生という事で、よく見てくれる。
クラスの子達も、仲良くしてくれて、それはそれは楽しいそう。よかったねぇ。
今日なんか同じ班の男の子と帰って来たんだって。
可愛い。
息子の事もとても理解してくれている。
彼の状態に合わせてあげて下さい。いつでも待ってますし、来られなくてもいいから、元気にしていればそれだけで。と、担任も言ってくれる。
時間をずらして遊びにきてもいいですよ。クラスの子たちも、学校に来られないことよりも、高知の子が珍しいから会いたいと、いい意味で興味津々です。
そうね。急に学校はハードル高いから、早く適応指導教室に連絡しなくちゃ。
息子はもう家に慣れちゃって、暇を持て余してるから。
適応指導教室も行く気はあるようだし、娘があんまりにも楽しそうに学校の話をするから、まんざらでもなさそうだしね。
旦那は楽しそう。
帰ったら明かりのついてる、話し声のする家に帰る事が楽しいと言う。
と言いながら今日から週末までは海外出張にいってしまったけどね。
犬もソワソワしていたけど、段々と慣れ始めた。
森林公園のような広いところがあって、すごくいい散歩コースも見つけた。
途中川に降りられる。
山が近いから、そこいらの川よりずっと綺麗だったから、早速どぶって遊んでいた。
私は、私は。
荷物もまだほどききってないし、マットとか棚とか好きな物を通販で楽しもうとしてるのだけど、何だかんだでやっと今日注文したな。
昼間横になったらびっくりした。
気が付いたら4時間経ってた。
なんだか億劫になってる。
夜、犬の散歩を一人でしていて、見渡せる所から大阪の街の夜景が遠くに見えた。
瞬間、なんだかモヤモヤと悲しくなった。
子供の頃はよく、旅行の移動中は歩行者を車の中から見ていて、いいなぁ、私もあの歩行者になってみたい。どんな感じなんだろうと思ったものだけど。
夢が叶ったではないか。
これがホームシックと言うものだろうか。
私だけがまだまだ慣れない。
楽しいのは本当。楽しい。後悔なんて今の所微塵もない。
だけどみんなのスピードに置いていかれそう。
それでも、みんなが楽しければ良い。
後から追いつくから。
特に子供達は、どんどん置いて行って。
どんどん楽しい事を見つけてほしいな。
旦那は、たまに待ってね。
これが専業主婦だと思わないでね。
専業主婦の人に怒られてしまうわ。
家の事こんなに疎かにしてないから。
なんだかまだ、探し当てたスーパー行くのでいっぱいなんだよな。
掃除も最低限しかしてないなぁ。
いや、引越しを繰り返してる世のお母さんには頭が上がらないよ。
私は随分ゆっくり動くよ。