日記

なんとなく

分かったとしても

息子は結局の所、別室登校も出来ていない。

行く気はあったのだけれど、いざとなるとな。

私もそれ以上は言わない。

 

じゃあ早く適応指導教室申し込まなきゃなー。

まだやってない。

 

 

不登校の事について、Twitterで呟いてはたと思ったのだけど、時間が解決してくれるというのはよく聞く話し。

私も今ならそう思える。毎日息子に、あぁ、こいつはなぁとため息をつきたいながらも、どうしようもなさにどうも出来ない。

その時間が来るまで、親は子供に色んな道を提示していれば、それでいいんだろうな。

 

私が不登校児だった頃、実はすでにそれは分かっていた。

早く時が過ぎればよいのに、早く学生生活が終わればいいのに。そうすれば、私は自由だ。

今程、とても小娘がリアルな将来を考えることは出来なかったので、ざっくりと、その時間から逃げたかっただけなのだけれど。

肩が軽くなったのは覚えていた。

昼間にブラブラしても、不思議な顔で誰からも見られないんだよ。恐らく誰も元々見てはいなかったのだろうけど、本人の中の罪悪感がそう思わせていたのだろうね。

だから仕事を始めた時、週一日だけの定休日、月曜日は朝から用事もないのに街を練り歩いた。

お昼ご飯を一人で店に入った時はドキドキした。

まるで悪い事をしている気分。だけど堂々と自分で稼いだお金で払って、堂々と休みを満喫出来る開放感。

数ヶ月経って、中学の同級生から一度だけカラオケに誘われた事があった。

男女合わせて10人ほどいたかなぁ。

 

とてもつまらなかった。

会計の時万札を出すだけでいちいちテンション高くちょっかいを言ってくる男子、高校のクラスメイトにいい男がいないとメス力全開の女子。

援助交際を一回だけしてしまったと、それをネタに盛り上がる空間。

ポケベルの時代、親が持たせてくんなくて最悪なのと親の愚痴を言い合う会話。

やっぱり私は人を見下す悪い癖があるのだと思い出された。

つまらなかったので万札置いてとっとと帰った私もおかしいが。

 

毎月3万円家に入れていた。

当時、祖父母の商売が失敗してお金がなかったのもあるが、父はすぐ別の所に就職していたし、母はパートして、兄達も働いていたし、借金があれど、普通の豊かな暮らしが出来ていただろうが、なんとか家の事を助けたくて入れだしたお金だった。

それ以上は受け取ってくれなかった。

 

勿論その時から分かっている。

三万ぽっち、光熱費で消える事も、私の食費にすらも足りていない事も。

それでも、両親から『すごく助かる。働きだして急に成長したからびっくりしてる。』

そう言われたのが嬉しかった。

 

なのに何故同級生たちは、バイトもせずポケベルを欲しがる?私の万札が珍しいのは、自分が働いていないからだろう?

その分高校で勉強やスポーツに励めばいいのでは?

何故こいつらは、親の不満ばかり言っているのだ?

それどころか、自分を安売りして、体売って金にして、何をやっているんだ?

 

次の日変わりなく仕事に行くと、やっぱり人を見下す私はいなくて、一生懸命仕事を覚えた。

今思うと可愛くない子供だと思う。

ただ、その頃から『そうか、不登校ってのは、時間なんだ。時間が流してくれるから、解決は時間しかないのだ。』と体に染み渡るように何故か納得したのを覚えている。

 

そして今現在、私はどの母親やカウンセラーよりも早く納得していたはずだったのに、息子の時は反映出来なかった。

 

何度も考えはした。時間だ。時間が経つのを堪えなければならない。詰め込むと息子が死んでしまう。

それでも、不登校の母親という立場は初めてだったから、とても難しく辛いものがあった。

時間が流れた先の子供の事を思うと、不安でたまらないから。

自分の時は先の事など考えないからね。

若ければ若いほど人は刹那主義なのだと思うな。

 

時間が解決の糸口だと納得した10代、自分はしっかり答えを出せたと胸を張ったが、まだまだだった。

30を超えても、毎日まだまだだと思うものね。

今思えば、カラオケに行った同級生も私も、大して差はなかったかもなぁ。

どちらも世間知らずの子供には違いない。

 

ただ、タイプが違っていたから、合わなかったのだろうね。

そのまま勉強頑張って、大阪で公務員やってる子もいるよ。

神戸で就職して、結婚してお母さんになってる子もいる。

東京で店を構えて、バリバリにタトゥー入れて、ファンキーな雑貨屋さんを始めた子もいる。

 

まぁほんと、いろいろよね。

 

だけど、個人の不登校児の意見としては、勉強、やっとけばよかったなーは正直ある。

 

私には学が無い。手に職も無い。

 

旦那が結婚してくれなかったら、私はフリーターのおばさんだよ。

それでも構わないけど、主婦としての立場が私のプライドを保たせてくれる。

 

何かの立場が無くても、誰も僻まず誰もうらやまないほど、人は意外と強く無いよね。

何かの立場になって、それを誇りにしたいじゃ無い。

何も無くても、あなたはあなた。だなんて、綺麗事だと思うから、息子にはそう思わせたく無いから、どちらかでもぼちぼち身につけてほしいな。

 

さぁ、5年後はどうなっているでしょう。