ふと
自分の人生で嫌いな奴や死んで欲しい奴はもちろんいたけれど恨みは無かったなと思った。
嫌いなだけだ。
そして忘れて行く。
でも息子を傷付けた子供はいまだに私の中に根を張って残っていて、ふとした時に思い出す。
親も子も壮絶に不幸になればいいのにと。
そう思ったら恨みはとても厄介で悲しいものだと思った。
猛烈に楽しい瞬間が流れたとしても、その次には猛烈に辛かった事を思う。
それだけならば今幸せでよかったなぁ、頑張って生きていてよかったなぁで終わったのに。
そこから更に恨みは続くんだ。
息子が楽しそうにしていればいるほど感じる。
あいつら今どうしているんだろうか、馬鹿みたいな顔でヘラヘラ笑ってんだろうな。くそ。死ねばいいのに。
曲がる。
私が曲がる。
そうね、恨みは怨みになって人を曲がらせる。
とても厄介だなぁと思ったら少し泣きそうになったし笑けた。
誰ももう気にはしていない、息子本人も嫌な思い出の一つだったと思うだけだろう。私だけが忘れない。思い出せば思い出すだけ胃が痛くなる程不幸を願う。
とても不毛だし私の人生が勿体無い。
だけどどうにも頭から離れないこの感情は本物の怨みなのだろうとしみじみ思った。
今の子供が笑っているからまぁいいかじゃない。
それと同時に相手の子供が涙を流していて欲しい。
やめようやめようバカバカしい。分かってる分かってると何度も自分に言い聞かせ、人には簡単に言えるんだよ。
人なんて怨んでも何もないよ!やめときな!ってね。
それはお前だよ…。
悲しいな。
私はこれからどんなに豊かな人生を歩もうと、きっと心に残したまま墓まで持って行くんだろうな。
くそ。
人をいじめる奴は必ず相手と相手の親から一生怨まれている事を忘れないで。
そんなものに若気の至りなどない。
生きている限りお前の親も未来の奥さんも未来の子供も末代まで呪ってやると思われている事を忘れないで。
どうか忘れてくれるな。