日記

なんとなく

見方は色々

旦那に、息子の感性は、とても貴女に似ている。と言われた。

 

そうね。

私も集団生活は苦手だったな。

紺色のセーラー服に、決まった校則、その中でカーストを作って、虚勢をはる。

バカみたい。うるさい。くだらない。

 

一時期そう思い学校に行けない私は、私が私を偉いと勘違いしている、ただのイカれた奴なんだと随分と思った。

人を見下す最低な人間で、集団生活すらできない出来損ないは私なのかと。

 

でも待ってよ。

中学卒業後のバイトはさ、めちゃくちゃ楽しかったんだよ。

失敗して怒られても、反省して次は頑張る!だったし、家に帰ってもレシピを書き直して覚えてたな。

販売するケーキの名前と値段も、一夜で暗記したな。

客に一方的に怒られる事もあったけど、ムカつくより悲しかったけれど、次の日にはケロッと出勤したな。

人と滅多に話した事なかったくせに、ちゃんと全部敬語で受け答えしてたよ。

おはようございますも、お疲れ様でしたも、お先に失礼しますも、自然に言ってたし、返事は全てハイだったな。

教わった訳でもないのに、出勤時間の15分前には到着して、10分前から職場に入って仕込みを始めてたな。

人を下らないとかうるさいとか思った事なかった。

 

ただ、学校が合わなかったんだろうなぁ。

もしかしたら、今の時代だから調べたら、私も何か診断名の付く特性があったのかもしれないけどな。

無いのかもしれないけどな。

 

それを踏まえて、息子の事を外して考えた時、これは私と言う不登校児の感想なんだけど、あるCMで学生が学生服着て団体で青春を体いっぱいに表して踊っているのを見た時、キモい。の一言の感想だったんだよね。

すっかり忘れていたけれど、息子も似たような事を言ってたな。

私より言葉をオブラートに包んでいたけどね。

何だったか、ワザとらしい青春…みたいな感じだったかと。

 

と言ったら、旦那に、感性が似ていると言われたのだ。

俺はなんとも何も思わなかったなー。って。

人の見方は人それぞれだねぇ。と言っていた。

 

そうね。

かっこいい!と思う人もいるし、何も思わない人もいるし、羨ましいと思う人もいる。

可愛いと思うだろうし、憧れる人もいるだろう。

くだらないと言うのもあるな。

数知れずの感想があるだろうね。

不登校のお母さんとすれば、切ない、かもしれないね。

 

その中であの揃った集団キモい。と思ったのは、きっと息子と似ているかもしれない。

 

それが人として良いか悪いかなど知るよしもないけど、母親として考え過ぎていた分、やはり息子の心中が誰よりも分かるのは私かもしれないと少しだけ自信が貰えた。

旦那は自分を、余計な事を言ってしまうなどとメソメソ泣くけど、優しさから来る発言だと充分理解できるから、愛がこもってるのが分かるよ。

息子も充分過ぎるほどそれは理解しているよ。

 

 

私は、自分はこうだから母親としてこう接した方が良い、そう考え過ぎていたなぁと感じた。

私がこうだったから、親としてこうしなくちゃいけないかもしれない。とか。

でも考えたら寄り添えるはずなんだよ。

不登校で悩んだ事ないけれど、優しいカウンセラーや、不登校を経験した事がないけど、理解してくれる旦那よりも。

 

息子に自傷はない。

親の何に気を使って、でも自分はこう言う感じだと素直に意見は言う。

それって、割と言いやすいから言うんだよね。

言っても大丈夫だと思うから、素直になれるんだよね。

どう言葉にしたらいいのか分からなくて黙っているのも顔でわかる。

言葉を発しながら、ニュアンスが違う…でもこうとしか言い方が分からない…と言う迷いも見える。

 

私もそうだった。

分かる。分かるんだよなぁ。今。言葉分かんないよね。でも嫌なんだよね。分かる分かる。

が分かる。

 

私はだって、そうねぇ、母親の前に、ベタベタに病んだ元不登校児だったわね。

 

それが息子との接し方の味方になるのは、皮肉だけど少し笑える。

20年以上経って、少しだけ役に立つとはね。